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すこやか動物病院
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ペットの高齢化について考えてみましょう

はじめに

近年、獣医学(医療、予防学、栄養学など)の進歩、飼主の意識の向上により、ペットの寿命が著しく延びています。もちろん、それに伴って、ペットの死因も変わってきています。ガン、心不全といった病気が日常の診察でもよく見かけられ、死因のトップとなっています。
ペットの寿命は私達と比べるとはるかに短いものです。ですから、「まだ若い」とか「まだまだ大丈夫」なんて考えているといつの間にか病気に侵され手遅れとなることがあります。

では、ペットの老年期はいつから始まるのでしょうか?
犬猫は最初の1年で成熟するため、人での17~18才にまで成長します。そして、後の1年で4~7才ずつ年をとっていきます。ですから、ペットの3カ月は私達の1年以上に相当します。もちろん、品種などでも、寿命が違うためすべてがこれに当てはまるとはいえませんが、小型・中型犬では8才以上、大型犬では7才以上、超大型犬では6才以上、そして猫では8才以上が老年の目安となります。

老年期の病気

心臓、腎臓、肝臓、肺、脾臓、眼、歯牙、脊椎、前立腺、卵巣・子宮などの器官も老齢疾患に深くかかわっています。また、糖尿病、甲状腺疾患、副腎皮質機能亢進症といった内分泌器官(ホルモン)の異常による病気も増えてきます。そして最近、非常に多いのが悪性腫瘍、いわゆるガンといった病気です。これら、器官の異常は、その機能の8割が障害されないと症状として現れないのが普通です。

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老年期のケアー

ペットは自覚症状を飼主に伝えることはできません。
ほとんどの病気の初期症状は、老化現象と似ているので単に年のせいだと考えることはよくあることです。
病気は徐々に進行するために気付くことが難しく、症状も様々です。そして、たとえ気付いたとしてもかなり重症なことが多いのです。
自分のペットに「症状には出ていないけど何か病気があるかもしれない」と考えることや、もしも病気があった場合はより早期に治療する、進行を防ぐというケアーが一番大事なことなのです。

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どうすればいいの?

人では病気の早期発見・早期治療を目指し、健康診断を受けます。 当然、ペットにも検診があっていいわけです。
ただ、検診といっても非常に簡単な検査から最新の医療技術を駆使して行う検診もあります。
では、老齢期のペットにはどんな検診が望ましいのでしょうか?

もちろん、検診とは漏れがあっては困るものですし、病気が存在する可能性を捉えるため広範囲な検査が必要になります。糞便検査、尿検査をはじめ、血液検査、レントゲン検査、超音波検査などを実施し、異常を捉えることが必要だと考えられます。

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そろそろ老年期!?こんな症状には要注意!!

犬や猫をはじめとするペット達は話すことはできません。したがって、喜怒哀楽や痛みを言葉で伝えることはできないのです。病気は徐々に進行することが多く、毎日接しているためにその変化に気付くことは大変難しいことです。そのため、飼主さんや我々が症状として認めた場合、その病気はかなり重症で末期なことがほとんどなのです。

老年期に発生する病気の多くの初期の症状は、老化現象に似ていて、これが発見を遅らせる要因になっています。例えば、散歩でも以前のように歩きたがらない、あるいは途中で座り込むといった場合、単純に老化現象で体力が落ちたためのように考えられますが、目に見えない病気を抱えている可能性もあります。

特に、マルチーズ、シーズー、プードル、ポメラニアン、キャバリアをはじめとする小型犬では、心臓にある血液の逆流を防ぐための弁が変性して血液をうまく循環させることができないため、疲れやすくなることがあります。

この病気は、早期に発見することができればお薬を飲ませることで進行をかなり遅らせることができます。また、同様の症状をダックス、ペキニーズ、ビーグル、パグ、ブルドッグなどの軟骨異栄養性犬種と呼ばれる犬種や、ハスキー、シェパード、レトリバーなどの大型犬に見られた場合は、椎間板ヘルニアなどの背骨の異常や関節の異常が考えられます。

これをそのまま放置することで、ある日突然、足が麻痺して歩けなくなってしまうことがあります。老齢の猫では、お水をたくさん飲む、おしっこの量が多い、だんだんやせてきた、あるいは口臭がきつく、食欲が低下してきたという場合、腎不全が考えられます。
この病気も初期であれば、内服薬や食事療法で進行を遅らせることができます。逆に、食べても食べてもやせてくるという症状は、糖尿病(肥満している、あるいは肥満歴のある犬と猫)や甲状腺機能亢進症(猫)といった内分泌(ホルモン)の異常による病気の可能性が高くなります。

しかし、このような症状を一切見せずにある日突然発症する病気もあります。
その代表として“ガン”が挙げられます。皮膚や乳腺にできたガンは、外部から見たり触ったりすることで早期発見できることもありますが、体の中にできたガンはそう簡単には発見できません。

特に沈黙の臓器といわれる肝臓、そして肺や脾臓などはギリギリになるまで症状を見せないものです。これらの臓器は、その機能の80%が失われない限り症状を出しません。
また、6歳を超える大型犬では脾臓に血管肉腫というガンが多く発生し、この病気の発症時にはほとんどのケースですでに転移していたり、腫瘍の破裂によってお腹の中で出血して命を落としてしまったりしています。これらの病気は、血液検査、レントゲン検査、超音波検査を組み合わせて診断することで早期発見が可能になります。

病院では病気やケガを治すことはもちろんですが、中にはひどくなってからでは助けられないケースもあるのです。そのためには、早期発見・早期治療の概念にそって検診を受けることをお勧めします。
私達人間の3カ月は、犬や猫にとっての1年以上に相当します。ですから、年に1度の検診でも少ないくらいですので、その重要性は非常に大きいと考えられます。

今は何の症状もないけれど、「もしかしたら…」と考えることがそろそろ大事になってくる年齢にはなっていないでしょうか?