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すこやか動物病院
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TEL:054-202-0211
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脳神経系の病気

はじめに

脳や神経系の病気にはMRI検査がとても有用です。しかし、何でもかんでもMRIがいいわけではありません。
その動物にとってMRIが本当に必要なのかどうか、それを見極めることが重要です。
当院には残念ながらMRIはありませんが、MRIが必要なのかどうか診断し、必要な場合には検査センターへの紹介も行っております。

てんかん

脳の神経細胞が異常興奮する事によって発作を引き起こす病気です。
発作を起こす病気には、大きく分けると脳に異常がある場合とそれ以外のもの(代謝性、心臓性、中毒など)があります。発作を起こしたからといってすぐに脳の異常というわけではありませんので、脳以外に病気がないかどうか除外したうえで診断していくことが重要です。

症状が発作のみで他の神経症状が見られない、あるいは進行しない場合、そして発作の初発が若い場合はてんかんの可能性が高いと思われます。

しかし、発作を起こす脳の病気には他にも、先天性、感染性、炎症性、変性性、血管障害性、外傷性、腫瘍性などによるものがありますのでMRIによって診断するとより確実なものとなります。

治療
発作を起こすと、脳の細胞はダメージを受けます。そのダメージによって神経細胞が傷つき更なる発作の原因となるかもしれません。
また、30分以上続く発作は脳の酸素と栄養を消耗してしまい広範な脳細胞の死を招く可能性があります。

ですから、てんかんの治療は発作を起こさない治療、すなわち抗てんかん薬を投与することです。抗てんかん薬と聞くと副作用や悪いイメージを持つ方もおられますが、適切に投与することによって副作用はほとんど感じられないでしょう。
そして抗てんかん薬によって発作がうまくコントロールできれば、その動物は寿命を全うすることができます。また、抗てんかん薬を投与するタイミングは、発作と発作の期間や、発作と発作後の状態、併発疾患によって違いますので獣医師に相談してみましょう。

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肉芽腫性髄膜脳脊髄炎、壊死性髄膜脳炎、壊死性白質脳炎

犬の脳脊髄に炎症が起こる進行性の病気です。
侵される神経によって症状は様々ですが、頭部の知覚過敏、発作、運動失調、性格や行動の変化、旋回運動、視覚障害などがあります。原因は不明ですが、自分の免疫機能が調整できず暴走してしまったり、自分の細胞を攻撃・破壊してしまったりすることによって起こると考えられております。
特に小型犬で発生が多く、他の犬種でも起こりえます。診断にはMRIが有用で病変の分布により、肉芽腫性髄膜脳脊髄炎、壊死性髄膜脳炎、壊死性白質脳炎に分けられます。

治療
現在のところ免疫抑制剤の投与が有効です。初期はステロイドとシクロスポリン、その後シクロスポリンで治療していくのがよいと考えられています。
また、発作を起こす症例は抗てんかん薬の投与も行う方がよいでしょう。大事なことは、早期診断早期治療です。失われた脳機能は薬を投与しても完全に回復しないので、進行すればするほどその後の経過は悪くなります。
この病気は完治することはできませんが、早期に診断治療することによって、生活の質が向上し延命させることが可能になります。

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脳腫瘍

現在では犬や猫の脳腫瘍は珍しくありません。高齢動物で発症が多く、発作、運動失調、性格や行動の変化、旋回運動、視覚障害などを起こします。診断にはMRIやCTが有用です。

治療
脳にできる腫瘍にも様々あり、比較的進行が遅いものから速いものまであります。発作を起こす場合は抗てんかん薬の投与や、意識が低下している場合は脳内の圧力を下げる薬を投与することもあります。
リンパ腫も脳脊髄にできます。脳脊髄にできるリンパ腫では化学療法が有効と考えられていますが、通常のリンパ腫とは違い脳や脊髄に到達しやすい薬を投与することが望ましいでしょう。
髄膜腫などの固まりを作る腫瘍は外科手術と放射線の組み合わせが一番よいとされています。また、外科的に取りきれない腫瘍や、クッシング症候群を引き起こす脳下垂体の腫瘍は放射線治療が有効と考えられております。

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水頭症

脳脊髄液という液体が異常に貯留してしまい、脳を圧迫する事によって神経症状を引き起こします。発作、活力の低下、鈍感、運動失調、視覚障害、昏睡などがみられます。生まれつきのものが多く、小型犬(チワワ、ヨーキー、トイ・プードル、ペキニーズなど)では注意が必要です。
診断は、超音波検査で可能なことが多いのですが、キアリ様奇形などの脳奇形に付随して水頭症を発症したり、腫瘍によって水頭症を発症したり、また脊髄空洞症を併発したりする場合がありますのでMRI検査が有用となることがあります。

治療
治療は、軽度なものは脳圧を下げる薬を投与します。内服薬でコントロールできない重度なものや進行性の場合は外科的な処置が必要になります。

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脊髄空洞症

脊髄の中心に脳脊髄液が貯留し、神経症状を引き起こす病気です。症状は様々で、知覚過敏、耳や頚部を痒がる、手足のしびれ、運動失調などの場合や、無症状のこともあります。また、同時に脳の奇形(キアリ様奇形)や脳と頚部にわたる奇形(後頭骨尾側部奇形症候群)を併発していることも多く、MRIによって診断が可能です。

治療
無症状の場合は経過観察をします。脳圧を下げる薬の投与など内科療法で管理できない場合は外科手術が適応になります。しかし、未だこの病気に関して十分な研究がなされていないのが現状です。

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脳梗塞・脳出血

数年前までは犬や猫には脳血管障害は起こらないか、極めてまれとされていました。しかし、近年の医療技術の発達により(MRIとCTの普及)、決してまれではないということがわかってきました。
症状は、突然起こり、発作(長く続くことが多い)、運動失調、麻痺、昏睡などがあります。診断にはMRIが有効です。

治療
梗塞と、脳出血では治療法が正反対となるためこれらを見極めるためにはMRIによる診断が不可欠となります。残念ながら人のようなカテーテルやコイルによる治療は獣医療では未だ確立されておりません。すぐにMRI検査ができない場合は、脳圧を下げる薬の投与や発作をコントロールするために抗てんかん薬などの投与を行います。

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椎間板ヘルニア

背骨の骨と骨の間にクッションのような役割をする椎間板に変性が生じて、脊髄神経を圧迫することで起こります。ダックス、チワワ、プードル、シーズー、キャバリア、フレンチブルドッグ、ビーグルなどに多く発生します。
突然発症し、激しい痛み(抱いた時にキャンとなく、振るえ、動きたがらない)、運動失調、麻痺などが見られます。


脊髄造影法によって矢印の部位に椎間板ヘルニアの存在がわかります。造影剤によって脊髄神経の周りが白く写りますが、椎間板ヘルニアによって神経への圧迫が生じた部位では造影剤が入らないために欠損した像として認められます。

治療
軽度なものでは、ステロイド、鎮痛剤、ビタミン剤、プロスタグランジン製剤などの投与をしますが、何よりも大切なのは絶対安静です。 もし、骨の痛みが感じられないほどの重度な麻痺が生じたならば、一刻も早い外科の対応が必要となります。
椎間板ヘルニアを起こした部位の特定は通常のX線検査ではわからないので、脊髄造影法かMRIにて確定します。 当院ではMRIはないため、脊髄造影後に手術を行います(写真参照)。なお、手術が必要な重症の椎間板ヘルニアにおいて早期の外科手術による回復率は50%とされています。

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前庭疾患

前庭は内耳の一部分の名称で、平衡感覚を保ち、眼の位置と動きも調節しています。大きく分けて、脳脊髄に異常がある中枢性と、内耳に起こる末梢性とがあります。原因は様々ですが、斜頸、眼振(目が上下や左右に揺れる)、旋回運動、回転運動、嘔吐、食欲不振などが起こります。

治療
原因によって変わります。中枢性では脳脊髄炎脳腫瘍などの可能性があります。末梢性では中耳炎と内耳炎によって起こることが多く、感染のコントロールを中心に治療します。
老齢動物に突然起こる場合がありますが、嘔吐を止めたり、脱水を補ったりすることでよくなることがほとんどです。しかし、まれに内耳にポリープや腫瘍ができて発症している場合がありますので、この場合は腫瘍に対する治療が必要になります。

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