正常な腎臓では血液を濾過し、老廃物を取り除き尿中に排泄します。

感染や炎症によって損傷を受けた腎臓は正常な濾過能力のいくらかを失います。
そして、その老廃物質は血流中に溜まっていきます。
この物質の再循環が続くことにより、病気に陥入ります。
病気の症状は腎臓全体の4分の３が損害を受けて初めて見られます。

この意味は、病気に罹ったペットが長い間症状を見せなくても、実際には慢性的（ずっと以前から）な腎臓の病気に陥入っていたということがよくあるということです。

慢性腎臓病の症状には嘔吐、下痢、のどの渇き、尿の回数が増える、食欲不振、元気消失、そして呼吸状況の悪化などがみられます。

更に、この状況が続けば虚脱、けいれん、昏睡に陥入ります。

尿道内に結石や栓子（壊死組織、凝血塊、炎症産物）、尿道の腫瘍が尿道を塞ぐ事によって尿を出せなくなる病気です。

ペルシャやヒマラヤンなどの品種が尿石症をよく起こしやすい品種ですが、正確には不明です。

尿道が細くて長い雄猫に多い病気で、およそ10歳までは尿石症や尿道栓子が原因の割合が高く、10歳を越えると腫瘍などの原因の割合が増加する傾向です。

尿路結石とは泌尿器系にできる石の様な物質です。

この石がよく形成される部位は膀胱です。
腎臓はその次に石が形成されやすい部位です。
最も一般的なタイプの膀胱結石は、尿路感染が存在することによって形成されます。

石が作られる初期には何の症状も表さないペットがいますが、なかには少量の尿を頻回にする、排尿時に痛がる、尿に血が混じるなどの症状も表すものもいます。

結石が形成される進行状況に伴って症状も激しくなります。動物によっては排尿することができなくなるのもあります。

多くの猫がかかりやすい泌尿器の病気です。

腎臓から尿管、膀胱、尿道などに尿石ができる尿石症のほか、下部尿路、尿道がつまって排尿障害を起こす場合もあります。

比較的オス猫に多く発症し、そのままにしておくと、膀胱炎や腎臓炎、さらに尿毒症にまで至る危険があります。早期治療が肝心です。

過剰に副腎ホルモンが分泌される副腎の障害です。副腎皮質機能亢進症の原因は脳下垂体機能の異常、副腎の腫瘍、副腎皮質ホルモンを使った療法または説明できない副腎の活動し過ぎが考えられます。

　副腎皮質機能亢進症はゆっくりと進行する病気で、初期の徴候はしばしば見過ごされてしまいます。
それは食欲の増進、多飲多尿、活動が鈍りお腹が大きくなることです。
この病気が進行するとそのような症状がどんどんひどくなり、ペットは肥満体になり、息切れが激しくなり、身体の両側で左右対称に毛が抜けていきます。
症例によっては脱毛だけしか見られないこともあります。

　病状を診断し、その原因を見つけ治療計画をたてるために、広範囲にわたる臨床検査とレントゲン検査が必要になります。

インスリンの欠乏によって起こる病気です。

膵臓でつくられるホルモンのインスリンは、身体の細胞が血糖を利用するのに必要なものです。
インスリンがないと、糖は血中にとどまるため尿中に糖が漏れ出してきます。

甲状腺機能亢進症は、心臓病・泌尿器の病気と並んで、ネコちゃんがなりやすい病気のトップ３の１つとなっています。

甲状腺ホルモン（動物の体の発育や新陳代謝をうながすホルモン）の分泌が異常に活発になる病気です。

発症するのは、７歳以上の「中～高年齢」の時期になりやすい病気です。
しかし、最近では若い年齢でも発症するケースも増加してきました。

症状が悪化すると、肝臓や腎臓に影響が出てきます。
そのため発症の初期に対策をすると、悪化を防ぐことができます。